自信満々にワンド(杖)を掲げ何かを創り出そうとしている男性が描かれている「魔術師」。大アルカナの1番であるこのカードは、自分の意志でスタートしていくという意味が込められています。一方で「スタート」「自信」に当てはまらない状況でこのカードが出たときは、どんな解釈をしたらいいのでしょうか?特に魔術師の逆位置は解釈に迷われる方が多いかと思います。
この記事ではタロット占い歴20年の筆者が、シチュエーション別に魔術師のカードの意味を解説します。

ライター/凛子

青森県出身、夫と子どもの3人暮らし。 小学生からタロット占いの神秘的な力に惹かれドはまり。友人を占い始めたところ「凛子の占い、当たりすぎて怖い!」と評判に。占いオタク主婦が皆様のお悩みに寄り添います。

【魔術師】はどんな意味を持ったカード?

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大アルカナ1番である魔術師は、自信満々に魔術のワンド(杖)を掲げている男性。机の上には宇宙を構成する品々であるワンド、ペンタクル(金貨)、ソード(剣)、カップ(聖杯)が並んでいます。彼はそれらすべてを操る力を持っているのです。この力でこの世のすべてを創り出すことができるほどの、大きな力を持っています。

総合的な意味:0から1を生み出すエネルギーに溢れた「創造力」の象徴

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このカードのキーワードは「創造力」。0から1を生み出す力があり、その可能性は無限大です。あるいは、これから発揮していく準備が整った状態を表しています。

正位置と逆位置で、その「創造力」をどのような思いで実現しようとしているのかがわかるのです。

正位置:目的がはっきりしている

魔術師の男性のように、自信満々で目的意識はっきりしていることを意味します。「すべては自分の思い通りになる」という確固たる思いがあり、誰かのサポートなしに突き進んでいく強さも持ち合わせているでしょう。

また相手を説得することができるという意味も持っています。あなたの思いを伝えていく時が来たという暗示です。

逆位置:自信がなく迷っている

逆位置の解釈は難しいといわれる魔術師ですが、「自信がない」「悪意がある」と読むことができます。

「自分が何をしたいのか」が決まらず迷っている、自信がない状態です。または自信のある態度が、周囲に煙たがられている可能性もあるのでしょう。自分の才能や権力を悪用しようと考えているのかもしれません。

【魔術師】正位置の解釈は?状況別に徹底解釈

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魔術師の持つイメージは湧いたでしょうか。それでは魔術師が正位置で出た場合の解釈について、状況別に詳しく解説していきます。

その1.恋愛では「理想の恋が叶う」「自分からアプローチするのが吉」

恋愛を占ったときに魔術師のカードが出た場合、2つの解釈があります。1つは「理想の恋が叶う」ような状況。フリーの方は意中の人とお付き合いができる、パートナーがいる方は二人の間に良い展開が訪れます。

もう1つは「自分から積極的にアプローチするべき」状況。チャンスの波が到来しているので、自分から飛び込んでみて。いい結果になるはず!と告げてくれています。自分の手で理想を創り出していけるのです。

その2.仕事では「自身の才能が開花」「企画が実現」

仕事では自分の持つ才能が開花し、絶好調になることを意味します。自分の中に眠っているアイディアや企画はありませんか?それを周囲に伝え、実現していく時が来ているのです。

仕事を上手く進めたいと考えているのであれば、自分がリーダーとなり主導権を握るのがいいでしょう。魔術師がワンドを自信満々に掲げ世を操るように、あなたも組織のイニシアチブを握っていけるのです。

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