占星術に興味を持っている人でも「ドラゴンヘッド・ドラゴンテイル」という言葉は聞きなれないかもしれません。ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは西洋占星術の中では大切な一部分を占めているといわれています。ここではドラゴンヘッドとドラゴンテイルとその3つのメッセージ、西洋占星術とインド占星術におけるドラゴンヘッドとドラゴンテイルの違いを占星術に興味のある筆者が詳しく解説しましょう。

ライター/柚葉黎子(ゆずはれいこ)

西洋占星術とインド占星術の違いとは

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占星術の種類はとても多く存在しているといわれています。私たちみんながとくに慣れ親しんでいる占星術は西洋占星術といわれる占い。この西洋占星術と深い関係にある占いがインド占星術といわれています。ここでは西洋占星術とインド占星術、その違いとそれぞれのドラゴンヘッドとドラゴンテイルに関する考え方などを解説しましょう。

西洋占星術とは

西洋占星術は初期メソポタミアに概念の起源があるとされ、ヘレニズム時代のギリシャ、ローマを経てアラブ諸国やヨーロッパで発展してきました。近代科学が発展するまで占星術は天文学の一部と考えられてきました。西洋占星術では一定の天体が地上に大きなさまざまな影響を及ぼすという考え方が基本となっています。占いでは生年月日が大きな意味を持つとされていることは知られていることといえるでしょう。双子座、蟹座、獅子座、射手座、蠍座などで分類されていますよね。

ただ現代では占星術を科学とする考え方は一般的ではなく科学的な研究もなされていませんが、人々に人気のある「占い」というスピリチュアルなものとして受け入れられていることは確かでしょう。またホロスコープを作るときにコンピューターを使用するなど科学をうまく取り入れていることも確かですね。

インド占星術とは

インド占星術はインドやネパール、チベットなどで行われている占星術のこと。元来、白道の上を動く月の位置を使った占星術でしたが、ヘレニズム時代に西洋やアラブ諸国との交流が盛んになることでホロスコープ方式に占いを取り入れるようになったといわれていますよ。また、仏教の業・カルマの思想などとも融合しながらとりいれられ「宿曜教」として中国で知られるようになりました。日本では密教のひとつとして「宿曜道」として平安時代に行われていたようです。

西洋占星術とインド占星術の違い

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西洋占星術とインド占星術はともに水星、金星、火星、木星、土星、太陽、月の7つを使用しているとか。インド占星術はラーフとケートゥを架空の天体として使用しています。ただ最大の違いはインド占星術ではのちに発見された天王星、海王星、冥王星は使用されませんが、西洋占星術では3つの惑星も占いのために使われているということ。インド占星術はとても伝統を重んじる占いといえるでしょう。

ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルの考え方はインド占星術から移入

じつは最初、ドラゴンヘッドとドラゴンテイルという概念は西洋占星術には存在していませんでした。インド占星術で使われていたラーフとケートゥを西洋占星術に取り入れたといわれています。西洋占星術ではラーフをドラゴンヘッド、ケートゥをドラゴンテイルと呼んでいますよ。

ドラゴンヘッドとドラゴンテイルの考え方に違いがある

インド占星術から取り入れられたドラゴンヘッドとドラゴンテイルですが、その考え方には違いがあるということですよ。その違いはインド占星術ではラーフもケートゥもともに凶星とされていますが、西洋占星術ではラーフであるドラゴンヘッドは吉星、ケートゥであるドラゴンテイルは凶星。インド占星術ではラーフとケートゥはとても大きな力を持つとされ、重要なものといわれています。西洋占星術は、ドラゴンヘッドとドラゴンテイルをホロスコープに取り入れていますが、その解釈には諸説あるとか。ただ西洋占星術においても重要なものといわれるようになっているといえるでしょう。

ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルとは

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インド占星術のなかでは重要な位置を占めているドラゴンヘッドとドラゴンテイルですが、日本で知られているこのふたつはおもに西洋占星術に使用されているもの。ここからは西洋占星術におけるドラゴンヘッドとドラゴンテイルの意味を解説しましょう。

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