ひょうたんはいろいろな観光地で縁起物のおみやげとして見かけることが多いですよね。最近ではアニメにも登場することで年代にかかわらずよく知られているといえるでしょう。じつはこのひょうたん、日本では古くからとても縁起がいいといわれていることを知っていますか。ここではひょうたんが縁起がいい6つの理由と縁起物としての2つの意味やひょうたんの日を詳しく解説しましょう。

ライター/柚葉黎子(ゆずはれいこ)

ひょうたんとは

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ひょうたんは日本に古くからある縁起物。一年生のつる科の植物であり、以前は小学校などでよく栽培されていましたよね。ひょうたんが縁起がいいといわれる理由を考える前にひょうたんの歴史と花や花言葉を解説しましょう。

ひょうたんの歴史

ひょうたんは人類の最初の保存容器ともいえるものです。ひょうたんは土器が利用されるようになるよりも以前に食器などの様々な容器として使われていたそうですよ。ひょうたんの場合果実を食べることができますがとても苦く、食用には向いていないようですね。

じつにひょうたんは1万年以上前のペルーの遺跡のなかから種子が発見されました。日本では縄文時代の遺構の中に種子が見つかったそうですよ。ひょうたんの形状は、日本でおなじみのくびれがあるものから丸いものなど様々なものがあります。世界各地でいろいろな用途に使えるように品種改良されていったようですね。ひょうたんの原産地ですが、その野生種が多くみられるアフリカではないかといわれています。

ひょうたんの花と花言葉

ひょうたんは「幸福」、「繁栄」、「平和」、「夢」というとても縁起がいい花言葉を持っており、誕生日のプレゼントにもオススメとか。日本で一般的にひょうたんといえばくびれのある独特の形をしていますよね。では、あなたはひょうたんがどのような花を咲かせるか知っていますか?

ひょうたんは、ユウガオの変種であるため白いユウガオに近似した花を夏に咲かせます。またひょうたんの花をあまり見ることがないのは花が夕方から夜に開花するという特徴があるから。雌花と雄花があり、人工的に受粉させることでたくさんの果実が実るそうですよ

ひょうたんが縁起がいい6つの理由

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ひょうたんは古くから日本人にとても愛されている植物。とくにくびれのある独特の形状は印象的ですよね。おみやげとしてもとても人気のあるひょうたんは縁起がいいといわれる6つの理由を解説しましょう。

理由1 日本書紀に記載・幸運や成功の象徴といわれる

ひょうたんが最初に公文書に登場するのは「日本書紀」といわれています。日本書紀には、「瓢(ひさご)」と記載されており、さまざまなものの保存容器として重宝されていました。とくに種子の保存に使われることが多く、ひょうたんで保管した種子は必ず芽が出るといわれていました。そのため幸運を引き寄せ成功する機会が巡ってくるといわれています。

またあなたは「瓢箪から駒」という意言葉を知っていますか?予想もしないところから意外なものが出てくることのたとえですよね。このことからひょうたんは縁起がいいといわれるようになったそうですよ。

理由2 魔除け・厄除け・ひょうたんの中に閉じ込めて外へ出さない

日本では古くからひょうたんには神様が宿っているといわれています。そのためひょうたんは悪い気を強い力で吸い込み、空間を浄化するそうですよ。またひょうたんのユニークな形から吸い込んだ邪気は二度と外へは出ないとされています。ひょうたんは、魔除けや厄除けのアイテムとしてお守りなどが人気のようですね。

理由3 豊臣秀吉もあやかった千成ひょうたんから立身出世

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豊臣秀吉は、ひょうたんの縁起物としてのご利益を期待して千成瓢箪を自らの馬印として使用していました。秀吉がこの千成瓢箪を馬印にしたのは「すべての物事をなす」ということから立身出世を意味するとされていたから。実際に秀吉が天下統一に成功したことから、ひょうたんはとても縁起がいいといわれるようになり、現在でも必勝祈願や立身出世のお守りとして重宝されています。

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