ライター/柚葉黎子(ゆずはれいこ)
- 日本では蝶は縁起のいい存在
- 蝶は極楽浄土へ導いてくれる存在
- 蝶は「不死・不滅」のシンボルとして武士に愛されていた
- 蝶は縁起がいいといわれる4つの理由
- 理由1 蝶は喜びを表す生き物だから
- 理由2 蝶は幼虫とは全く違う美しい姿に変態するから
- 理由3 蝶の美しい姿は希望や夢を与えてくれるといわれるから
- 理由4 蝶は素敵なメッセージを伝えてくれるといわれるから
- 蝶がもたらすといわれる3つの幸運
- 幸運1 良縁に恵まれる
- 幸運2 あなたが求めているチャンスが訪れる
- 幸運3 あなたのこれまでの努力が報われる
- 海外でも蝶は縁起がいい生き物といわれている
- ギリシャでは蝶は亡くなった人の生まれ変わり
- ギリシャ神話に登場するプシュケ
- キリスト教では「復活」を意味する
- 中国では長寿を意味する
- 縁起のいい蝶のグッズであなたも幸運を呼び込もう
この記事の目次
日本では蝶は縁起のいい存在
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日本では以前、蝶は不吉な生き物とされていました。それは夜に飛ぶ蛾と昼間に見る蝶を混同していたためではないかといわれています。平安末期に平清盛が平家の家紋に蝶のモチーフを用いたことなどから蝶は縁起がいいといわれるようになったようですよ。ここでは日本における蝶はどのようにイメージされていたのかを考えてみましょう。
蝶は極楽浄土へ導いてくれる存在
日本で古くから信仰されてきた仏教では蝶は死者の魂を極楽浄土まで導いてくれるとても神聖な存在とされてきました。蝶は幼虫からサナギそして成虫にその姿を変化させていく昆虫です。
とくにサナギから殻を破って出てきた蝶の姿はとても美しいもの。古の人々にとってその様子はまさに体から魂が抜けだしたように感じられたのかもしれません。そのため蝶は神聖なものとして死後体から抜け出した魂を極楽浄土まで導いてくれるといわれるようになったのでしょう。
蝶は「不死・不滅」のシンボルとして武士に愛されていた
蝶のモチーフを家紋として使ったことで知られているのは平清盛。そして桃山時代に入ると武士の小袖などに蝶の文様を使うようになりました。蝶の持つ幼虫からサナギ、そして成虫へと変化する生態がとても美しく神秘的に見えたことから「不死・不滅」をイメージさせたため多くの武士が家の繁栄を望んで家紋にしたといわれています。
蝶は縁起がいいといわれる4つの理由
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日本では蝶はとても縁起のいい生き物といわれていますよね。蝶の姿はとても美しく「縁起物」として多くのグッズのモチーフにもなっています。ここでは蝶は縁起がいいといわれる4つの理由について詳しく解説しましょう。
理由1 蝶は喜びを表す生き物だから
蝶は風水でも縁起がいいといわれる生き物。その理由は蝶が春になると舞いだすから。春は一年の中でも生き物が一斉に動き出すとてもエネルギッシュな季節。すべての生き物が春になった喜びを体中で表現しますよね。そのなかで春とともに美しく舞う蝶は「喜び」を表しているとされているのです。
また蝶が美しい花から花へ飛び回っている様子は、体中で暖かい春が来たことの喜びを表しているように見えませんか。蝶が花々の間を飛び交う様子を見るだけでもとても気分が高揚してくるといえるでしょう。そのため風水では蝶はとても縁起がいいといわれる虫であり、美しい姿はさまざまなグッズのモチーフに最適といえるでしょう。
理由2 蝶は幼虫とは全く違う美しい姿に変態するから
蝶は幼虫の頃のグロテスクな姿からサナギになります。そして成虫となってサナギから出てくるときは幼虫のときのグロテスクな姿とはかけ離れたとても美しい姿となって大空へと飛び立っていきますよね。蝶のこのように美しく変化する様子は「美」をイメージさせ縁起がいいといわれているそうです。
理由3 蝶の美しい姿は希望や夢を与えてくれるといわれるから
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蝶のとても美しい姿はわたしたちに希望や素晴らしい未来を連想させるとも言えるでしょう。蝶は春に見かける虫ですが、季節の春だけではなく「人生の春」をも意味しているともいわれています。蝶が軽やかに舞う姿は夢や未来に向かって躍動的に進んでいくように見えることが蝶は縁起がいいといわれる理由のひとつといえるでしょう。