結婚や転職・転勤・進学など様々な理由で行われる引越し。じつは引越しに縁起がいい日と悪い日があるといわれていることを知っていますか?最近では引越しの縁起をあまり気にしないという風潮が強くなっていますが心機一転するためにも縁起がいい日に引越したいですよね。ここでは引越しに縁起がいい日と悪い日、縁起の悪い日をよくする5つの方法や3つの引越しの縁起物をスピリチュアルな世界に詳しい筆者が解説しましょう。

ライター/柚葉黎子(ゆずはれいこ)

引越しに縁起がいい日とは?

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引越しはさまざまな理由で行われますよね。近年では約70パーセントの人が引越しの日の縁起を気にしないといわれています。ただ結婚や新居に引越すときはできれば縁起のいい日を選びたいもの。ここでは引越しするときに縁起がいいといわれる日を紹介しましょう。

縁起がいい日1 六曜の中でも大安や先勝・友引がおすすめ

六曜は中国から伝えられた暦のひとつで江戸時代まで使用されていました。明治時代に入ると太陽暦が採用され、吉凶を表すとされる六曜は迷信とされましたが人々の間には根強く残っていました。六曜の吉凶をとくに気にするようになったのは明治時代以降とか。

六曜のなかでもとくに縁起がいいといわれる日が「大安」。結婚式などの祝い事に最適な日とされています。引越しもやはり縁起がいい大安が人気とか。ただ大安の引越しは割増料金がかかる場合もあるそうですよ。

大安のほかに「友引」や「先勝」もおすすめ。友引はお葬式などの不幸ごとでは避けられますが、基本的には「平穏な日」を表しているため引越ししても大丈夫。また先勝の午前中は縁起がいいとされています。

縁起がいい日2 一粒万倍日や天赦日がおすすめ

六曜のほかに中国から伝わった陰陽五行説・十干十二支の吉凶では「天赦日」が最も引越しに適しているといわれています。天赦日とはすべてのことが天から許されるという最も縁起がいいといわれる日。引越しも天赦日におこなうと良いとされています。

天赦日のほかに「一粒万倍日」も引越しに最適。一粒万倍日は一粒が万倍にもなるといわれる日。幸せもきっと万倍になると考えたのでしょう。とくに天赦日と一粒万倍日が一緒になる日が一年間に数日あります。この日は全ての祝い事にとくにおすすめの日といえるでしょう。

引越しに縁起が悪い日とは?

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引越しに縁起が悪いといわれる日があります。最近では六曜を気にする人は少なくなりましたが、迷信とはいえできれば避けたいものですよね。ここでは引越しには縁起が悪いといわれる「仏滅」・「赤口」・「1月5月9月」について考えてみましょう。

縁起の悪い日1 すべてが滅びるといわれる仏滅

引越しの日として避けたいと最初に浮かぶ六曜は「仏滅」ではありませんか?確かに仏滅は「仏が滅ぶ」と書くためあまり良いイメージはありませんよね。日本では仏滅は縁起が悪い日として引越しなどは避けられていますが、じつは「仏滅」という考え方は日本独自のもの。中国では「物滅」と書き、もの事が終了し新しく始まる日とされています。ちなみに仏滅は仏教の教えとは全く因果関係はなく、仏教では六曜のような占いは禁止されていますよ。

縁起が悪い日2 六曜の中では赤口と先負

じつは引越しで仏滅以上に縁起が悪いとされている日が「赤口」。赤口は陰陽道では凶日といわれています。「赤」という字から火や血がイメージされるため火事などの災害や災いに注意する日といわれていますよ。そのため引越しには仏滅よりの縁起が悪いとされ、丑の刻(午前11時から午後1時)を除いては一日中大凶ということです。

「先負」は「先んじて負ける」といわれ静かに過ごす方が良いとされているため引越しには縁起が悪いといわれていますが、午後は縁起が良くなるそうですよ。

縁起の悪い日3 1月5月9月・農耕が盛んだったころの繁忙期だから

古くからの風習として正五九月の引越しは避けるべきとされていたようです。正五九月とは1月・5月・9月のこと、農耕が主な産業だったころ1月は正月、5月は田植え、9月は稲刈りで忙しいということだったのでしょうか。

じつは昔は現代のような引越し専門業者はなく、遠方への引越しも少なかったため隣近所の人たちが引越しの手伝いをしていたとか。そのため農業が忙しい時期に引越しをすることはタブーとされていたそうですよ。

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