4番の皇帝は「権力・社会」

4番に描かれているのは、甲冑を着て椅子に堂々と座る男性。彼は1つの国の主です。多くの争いで勝利を収めた彼は、周囲にその実力とリーダーシップを認められていますよ。

皇帝は正位置で権力や社会を示します。一方で逆位置になると自分本位や我儘という意味。ちなみに3番の女帝は女性性、4番の皇帝は男性性の象徴と対比して覚えておくとわかりやすいですよ。

5番の教皇(司祭)は「慈悲・モラル」

5番に描かれているのは、三位一体を表す十字架を持ちふたりの神父に教えを説いている男性。足元には法律を守る鍵が置かれています。彼はみなに道徳を説き、生きる道を教えているのです。

教皇(司祭とも呼ばれます)は正位置で慈悲やモラルを表します。悩んでいる人に救いの手を差し伸べるというイメージですね。逆位置になると社会のルールを守らない不信感や裏切りを示します。

6番の恋人は「恋愛・快楽」

6番に描かれているのは、裸のアダムとイブ。2人は天使に祝福され、次第に肉体的に結ばれていきます。カードには穏やかな天気と豊かに実った果実が描かれ、満ち足りた幸せを示すのです。

恋人は正位置で恋愛や快楽を表します。何かに魅了され、ワクワクと感情が高まっているイメージですね。一方で逆位置は誘惑や不道徳な性を表します。快楽に身を委ねてしまう面が強調されるのです。

7番の戦車は「エネルギー・勝利」

7番に描かれているのは、戦車に乗って目的地を目指す若い王子。白と黒のスフィンクスをコントロールできる意志とパワーは相当なものでしょう。

戦車は正位置でエネルギーや勝利を示します。一方で逆位置では人任せやトラブルという意味。戦車から落ちてしまった、あるいはその力が暴走したと考えるとわかりやすいですよ。

8番の力は「不屈・強い意志」

8番に描かれているのは、どう猛なライオンを手懐ける女性。ライオンは本能を示し、女性は理性を示すともいわれています。ここで描かれている「力」は物理的なものではなく、愛や思いやりで人を動かすような力です。

力は正位置で不屈や強い意志を示します。誠意をもって相手に接することで信頼関係を築けると解釈することもありますよ。逆位置は無気力や諦めを表します。目的を達成できなかったと考えるといいでしょう。

9番の隠者は「探求・内省」

9番に描かれているのは、灰色の衣服に身を包みたたずんでいる老人。俯いている顔は、どこか人目を避けているような雰囲気があります。彼が見つめているのは自分自身の心。手にしたランタンは真理へと導く光が描かれているのです。

隠者は正位置で探求・内省を示します。物事をじっくりと見極めるようなイメージです。逆位置では消極的さや悲観さを表します。

大見出し:大アルカナ10~19番の意味と解釈を紹介

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0~9番のイメージは湧いたでしょうか。次は10~19番のカードを紹介します。

10番の運命の輪は「幸運・運命」

10番に描かれているのは、ゆっくりと回転する大きな輪。これは運命を表すといわれています。その周りにはスフィンクス、アヌビス、蛇がいたずらをしようと寄ってきていますね。

運命の輪の正位置は幸運・運命を意味します。一方で逆位置ではアクシデントや急な悪化と考えるのです。このカードが出た場合は、自分ではどうしようもない運命によって何らかの展開が起こることを暗示しています。

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