隠者のカードにはランプを手に持ち内観する一人の老人が描かれています。衣服は質素で足元には雪が積もっています。タロット占いでこのカードを引いたとき、楽しい気分にならない代わりに何か大切なメッセージを受け取ったと思うのではないでしょうか?老人が探求している真実を少し見せてほしい、そのような心境になるのではないかと…。この記事ではタロット占いをよく活用している筆者が、シチュエーション別に隠者のカードの意味を解説します。

ライター/あまらや

6歳から星占いを始める。長い趣味歴を経てプロを目指す筆者が楽しくお話します。

【隠者】はどんな意味を持ったカード?

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大アルカナ9番の隠者は孤高の老人です。彼は精神性の象徴で物事の核心、知識、知恵などを内省によって追求しています。隠者によって生み出される気づきは表面的な印象にとどまらず、それを知ることができれば人生上の役に立つことでしょう。

総合的な意味:何かを考え探している 

隠者の世界観とはどのようなものでしょうか。彼はただ自分の内側を見つめて熟考しているだけの人物ではありません。過去の蓄積された経験から未来を見ているのです。彼はもう老人ですが今もゴールを目指していて、その世界観が完成するかどうかも実はわかりません。しかし晩年の総仕上げのために自身と向き合い孤独な時間を過ごしているのです。

正位置:冷静と信頼

人は隠者を見てどう感じるでしょうか。おそらく…この人はこんなことをしていて楽しいの?という感じかもしれませんね。しかし物事や世界は楽しくライトなことだけで成立しているわけでもありません。実際に楽しくはなさそうですが、少なくとも隠者が冷静で注意深く信頼に足ることは伝わると思います。

逆位置:答えはきっとある 

今でこそ立派そうに見える隠者ですが、昔は彼も答えを求めて迷うことが多かったはずです。不安にかられることもあったでしょう。開運しようと占い師を訪ねたことだってあったかも…?しかし隠者の基本的な行動パターンは現実的に検証すること。大変でも本当に必要な答えを探すことが彼の目的だからです。

【隠者】正位置の各解釈は?

総合的な意味をお読みいただき、隠者を理解しようという用意ができましたでしょうか。そして隠者の良いところを吸収することで、恋愛・仕事などの面であなたの人生にも良いことがあるはずです。

正位置の<恋愛>の解釈:どちらにしてもきちんと確認を

隠者の正位置が出た場合、おもに2つの読み方があります。1つは今は恋愛が必要ないという状況、もう1つはまじめに恋愛をするという状況です。そして大事なことは、どちらにしてもきちんと確認をすること。恋愛をするのかしないのかです。

それがもし結婚であれば、意思が曖昧だと多くの人に迷惑がかかります。復縁なら非常にこじれるでしょう。相手の気持ちを知りたい場合に隠者が出たら直接聞くのがお勧めです。出会いを求めているなら自分の意思を確認し伝えましょう!またその際に相手を尊重し、慎重に進めれば良い結果になるはずです。

正位置の<仕事>の解釈:仕事に集中するとき

いかにもきちんと仕事に取り組みそうな隠者ですが、このカードを引いたときは仕事に集中するのが良いでしょう。素直に仕事が楽しいと思えるときではないでしょうか。普段なら少し抵抗があるような、社会や科学に関する情報を検索してみても仕事に役立つかもしれません。また仕事の一環としてブログやSNSなどをおこなう際にもより正確な情報は必要です。

もし転職をお考えでしたらイメージや人気のあるなしよりも、本来自分が好きなことや実現したいことを優先して決めると良いでしょう。答えは自分の内面が知っています

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