夏はお盆、春と秋にはお彼岸。日本では1年を通してご先祖様と接する機会がありますね。近年ではこのような慣習が薄れつつあるかもしれません。しかし、人によっては先祖供養をしないとどうなるかと懸念される方も少なくありません。
そこで今回の記事では、先祖供養についてスピリチュアリストの筆者が解説していくことにいたしましょう。

ライター/myuza

九州出身、神奈川在住の男性です。 20年以上、スピリチュアル分野に関心を持ち、多くのスピリチュアリストの方々と交流をして、精神世界探訪をしております。 つたない経験ですが、人生に悩まれている方々の参考になるような情報をご提供させていただきたいと思っています。

先祖供養とは?

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お盆の時期が近づいてくると、どうしても先祖供養という言葉を耳にすることが増えてきますが、この慣習は一体どのようなものなのでしょうか?あらためて先祖供養のことを振り返ると、先祖の霊に対して感謝の気持ちを伝えて魂を鎮める仏教の儀式のことを指しています。

日本の歴史を紐解くと、古くは生贄の風習にまで遡るのです。当時の人達は動物を生贄として神に捧げて災いを回避するために祈っていました。しかし、時代が進むにつれて殺生を禁じている仏教が生贄となっていった動物の魂を供養することで、感謝の気持ちを神に伝えるようになったのが先祖供養の起源とされているのです。

現代における先祖供養では、亡くなった先祖に対して手を合わせたり読経をあげることで感謝の念を伝えています。この先祖供養を通して、この世に生かされていることに感謝することが大きな目的と言っていいでしょう。

先祖供養をすることで得られる2つのこと

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ここであらためて先祖供養をすることで得られる効果を2つご紹介いたしましょう。

1.幸福感

1つは、先祖供養することで幸福感を得られるということ。先祖供養をすることで幸せな気持ちになる経験を持った人もいらっしゃるかと思いますが、お墓参りや仏壇に手を合わせることで、すがすがしい気持ちになれるわけです。

お墓や仏壇を目の前にして合掌している時は、先祖や亡くなった両親との深いつながりを感じることもある時間かもしれません。日頃の慌ただしく忙しい時間の中で、心が落ち着き癒される気持ちになれるのだと思うのです。

2.感謝の心

2つ目は、感謝の心を持つことができるという点です。私達が現世で生命を紡ぎ生活することことができるのは、まさに先祖が命をつないできてくれた結果。このことをしっかりと理解しつつ先祖供養することで、先祖や今ある自分の存在に感謝する気持ちが生まれてくるのです。

豊かで実りのある人生を送っていくためには、感謝の気持ちを忘れずに生きていくことが重要。このことからも先祖供養は自分の人生にとっても大切なことを教えてくれているわけです。

先祖供養をしないと罰が当たる?

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では、ここで本記事のテーマである「先祖供養をしないとどうなるか?」ということについて考えていきましょう。人によっては先祖供養と呪いの関係性を非常に気にされるケースが少なくありません。このような発想になるのは、元々先祖供養が生贄としていた動物達の霊を供養するために始まったためです。

この流れが時代を追うごとに供養をしないなら呪われてしまうという迷信になっていったのかもしれません。とはいうものの、先祖供養する目的が呪われることが怖いという気持ちから起こっているのではあまりに寂しいこと。呪わないために先祖供養をするのではなく、「見守ってくれてありがとう」という感謝の気持ちを示すことが先祖供養本来の目的だと思う事が自然ではないでしょうか?

1.先祖供養はお寺にお願いするだけではない?

先祖供養と言うと、どうしてもお坊さんが自宅に来て読経してもらったりお墓参りをするという印象がありますが、必ずしもお寺にお願いしたり、お墓参りすることだけではありません。1つの区切りとなる忌日法要や年忌法要の場合は、お寺にお願いすることで先祖に感謝の気持ちを伝え遺族の気持ちも落ち着くため、法要に参列した人も納得することは言うまでもありません。

しかし、先祖供養は日頃の生活の中で仏壇に線香をあげて手を合わせたり、心の中で祈ることも立派な先祖供養と言ってもいいでしょう。

2.先祖供養は仏教だけではない

前述のように先祖供養は、仏教から始まった儀式。しかし、先祖を敬うことは神に対して感謝の気持ちを示すことや故人への祈りでもあります。そのような観点で考えていくと、仏教だけではなく、キリスト教・神道でも捧げる気持ちは同じようなものだと言っていいのではないでしょうか。

宗教の内容によって思想や考え方に違いはあるものの、先祖を供養する姿勢に変わりはないのです。

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