梅雨になると見かけることが多くなるカタツムリ。ゆっくりとマイペースに動くカタツムリを見ると癒されますよね。カタツムリは日本だけではなく世界中で縁起が良い生き物として大切にされてきたといわれています。ここではカタツムリの生態、スピリチュアルな4つの意味と渦巻の2つの意味をスピリチュアルな世界に詳しい筆者が解説しましょう。

ライター/柚葉黎子(ゆずはれいこ)

カタツムリの生態

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あなたはカタツムリの生態を知っていますか。梅雨の時期やジメジメとした雨の降る日によく見かけるということは、ほとんどの人が知っていること。じつはとても身近な生き物でもあるにもかかわらずカタツムリの生態はほとんど知られていないといえるでしょう。ここではちょっと不思議なカタツムリの生態を解説しましょう。

生態1 カタツムリは軟体動物のひとつ

カタツムリは海に住んでいるイカやタコなどの軟体動物の仲間。じつはカタツムリは、昔海に住んでいたとか。そのため湿った場所を好むということですね。カタツムリは陸に生息するように適応した貝の仲間ということ。陸の上に生息する巻貝は、すべてカタツムリと呼ばれているそうですよ。

カタツムリは、雌雄同体。体の中で精子と卵が受精することができるため、受精するときに水分を必要としない不思議な生き物。そのためイカやタコ・アサリ貝などとは違い、陸に上がることができたというわけ。カタツムリにはオスやメスという性別は存在しないということです。

生態2 カタツムリの種類の数と食べ物

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カタツムリにはどのくらいの種類があるのでしょうか。じつはカタツムリはとても移動することが苦手。そのため地域ごとに孤立しやすく独自の進化を遂げることが多いといわれています。またカタツムリの生物学的定義はとても難しく、実際には何種類のカタツムリが生存しているかは不明といえるでしょう。ただ日本には少なくとも800種類のカタツムリがいるといわれています。

また、カタツムリは海の中にいるときから植物を餌としていました。そのため陸に上がっても餌である植物が豊富にあるため、ほかの軟体動物よりも陸での生活に適応しやすかったといえるでしょう。

生態3 カタツムリは夜活動することが多い

カタツムリを見る時期は「梅雨」が多いですよね。あなたはカタツムリが梅雨の時期しか生息していないと考えていませんか。じつはカタツムリは夜行性。昼間の暑さでの乾燥や天敵である鳥などの敵から身を守るため夜におもに動くようです。ただ梅雨の時期や雨の日は、体が乾燥するリスクが少なく鳥などの天敵がほとんどいないため昼間でも活動することができるので人に姿を見られるということ。

また、大きなカタツムリは数年生きることができるといわれています。ただカタツムリは暑さや寒さにとても弱い生き物。そのため冬は冬眠、夏にも眠って暑さや乾燥を避けている(夏眠)ため人に見られることがないということです。

カタツムリのスピリチュアルな4つの意味

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カタツムリは非常に面白い生態をしている生きもの。そのゆっくりとした移動速度や不思議な形状のため古くからスピリチュアル的な意味があると信じられていました。ここではカタツムリの持つ4つのスピリチュアルな意味を解説しましょう。

意味1 幸運・長寿・繁栄のシンボル・前だけに進むという習性から

カタツムリは、後退することをしないということを知っていますか。カタツムリはただゆっくりと前に進むだけ。その生態がゆっくりですが確実に前に進むことから古くから縁起がいいとされ、幸運や繁栄のシンボルとされています。ただひたすら前に進むことから何事にもポジティブに考えるため幸運や繁栄を引き寄せることができるということでしょう。

また、カタツムリの一種であるキセルガイは、暑さや寒さ・乾燥・食糧不足にも耐え抜き数年生きるといわれています。通常のカタツムリの寿命は数か月から1年ほどですからとても長生きですよね。神社などの木に良く生息していたキセルガイの長寿にあやかるためにお守りにしていたとか。また、ヨーロッパではカタツムリを食べると長生きするという言い伝えがあります。フランス料理の「エスカルゴ」はとくに有名ですね。

意味2 安産・子孫繁栄・たくさんの子どもを産むから

カタツムリは一度にたくさんの子どもを産むといわれています。そのためカタツムリは「安産」や「子孫繁栄」の意味があるそうですよ。また、妊娠している女性がカタツムリに遭遇するとその出産はとても安産になるという言い伝えがあります。

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