人は魂を持つ存在であり、己の魂を磨くために何度も転生を繰り返していくと言われてきました。その中で現世で悪事を働くと地獄に落ちて無限の苦しみを味わうと言います。私たちが地獄に行かないためにはどのような方法があるのでしょうか?
今回の記事では、地獄に行かない方法についてスピリチュアリストの筆者が解説していきます。

ライター/myuza

九州出身、神奈川在住の男性です。 20年以上、スピリチュアル分野に関心を持ち、多くのスピリチュアリストの方々と交流をして、精神世界探訪をしております。 つたない経験ですが、人生に悩まれている方々の参考になるような情報をご提供させていただきたいと思っています。

地獄とはどんなところ?

image by iStockphoto

そもそも地獄とはどのようなところなのでしょうか?昔の子供たちは悪いことばかりやっていると、地獄に落とされるとよく聞かされたものです。

地獄は、この世で悪い行いを重ねてきたことで、その魂が導かれる死後の世界のことを言っています。

地獄観については仏教やキリスト教でも存在しているのですが、取り分け仏教においては地獄は「奈落」と同じ意味で解釈をされており、サンスクリット語のナラカという言葉を語源としているのです。

1.地獄は六道世界の1つ

地獄は特に仏教の世界観の中で、極楽浄土と並び死後の世界の1つとしてのイメージがあります。地獄の世界観には生まれ変わりの法則である輪廻転生(りんねてんしょう)がベースになっており、魂か究極の進化を遂げない限りは、輪廻の苦しい世界から抜け出すことはできないと考えられてきました。

現世(この世)で善いことを積み重ねて行かないと、何度も生まれ変わりを繰り返すしかありません。

その生まれ変わる先は、現世での行いをもとに地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人間界・天上界の何れかとなるわけです。

この6つの世界を六道世界というのですが、悪行を重ねてきた人が地獄に行く(落ちる)とされています。

2.悪行を重ねた人間を待つ八大地獄

現世で悪いことばかりして落とされる地獄界。地獄には大きく8つの地獄界かあると言われています。上の層から言うと大焦熱地獄・焦熱地獄・大叫喚地獄・叫喚地獄・衆合地獄・黒縄疑獄・等活地獄・無間地獄。

これら8つの地獄に行くのは罪の種類・重さによって行き先が変わってくるのですが、地獄における責め苦の罰を何万年・何億年も受け続けなければなりません。

しかも、魂が消滅することはないためにまさに永遠なような苦しみを味わうのです。

地獄に行く人の5つの条件

image by iStockphoto

どのような人が地獄に行くのでしょうか?この世で悪行を重ねてきた人とされていますが、この世で言う裁きの対象となる法律上での悪ではありません。

仏教の世界を見ると、5つの戒律を破ることが地獄に行く条件と言われているのですが、不殺生・不倫盗・不邪婬・不飲酒・不妄言の「五戒」という言葉で記されています。

1.殺生の罪

地獄に行く条件の1つとして殺生が挙げられます。ただ意外なことに殺生の罪で行く地獄は等活地獄。地獄の中でも最もレベルが軽い上階層のところ。とは言っても身を切り咲くような責め苦が地獄で繰り返されていくのです。

また、自分の親・僧侶を殺すと五逆の罪と言って、さらに下層の地獄に行かされて等活地獄の何万倍もの苦しみを受けることになります。この殺生とは人を殺めるだけでなく、全ての動物を殺すことが対象になるため食べることもダメなのです。

2.盗みの罪

2つ目の罪は盗みを働くこと。現世で言うところの強盗・窃盗は当然ですが、贅沢な生活なども地獄に落ちる条件となるためにかなり厳しいことが分かります。

意外にも殺生より罪が重いことが特徴的です。

3.不邪婬の罪

3つ目は淫らな行為をすること。近年では不倫などで非難される有名人が増えていますが、パートナー以外と貞操観念を逸脱した交わりをした人間が地獄行きに。

もし、不倫をしていなくてもちょっとした関わりだけでも地獄に落ちてしまうと考えられているのですから、かなり厳しいと言えるでしょう

これは仏教観でのことなので、僧侶はセックスだけでなく淫らな夢で見ただけでも地獄に行かなければならないと言われています。

次のページを読む
1 2 3