皆さんは地獄という言葉を耳にすると、どのようなイメージを持たれるでしょうか?悪い行いをした罪人が重い刑罰の責め苦を受ける世界ということを思い描かれることでしょう。その中で「衆合地獄」という地獄もあります。
そこで今回の記事ではこの衆合地獄とは一体どんなところなのかをスピリチュアリストの筆者が解説していくことにいたしましょう。

ライター/myuza

九州出身、神奈川在住の男性です。 20年以上、スピリチュアル分野に関心を持ち、多くのスピリチュアリストの方々と交流をして、精神世界探訪をしております。 つたない経験ですが、人生に悩まれている方々の参考になるような情報をご提供させていただきたいと思っています。

衆合地獄とは一体どんな地獄?

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国語辞典や広辞苑で調べるとこの衆合地獄のことが説明されているので、ちょっとした驚きかもしれません。そもそも地獄とは、輪廻転生という生まれ変わりの法則の中で重い罪を犯したことで六道世界の1つである人間界に転生することができずに、責め苦の世界で罰せられる世界のことです。この地獄には八大地獄と呼ばれる8つの世界があるのですが、衆合地獄は第3階層になる地獄と言われています。

1.邪淫を犯した人間が落ちる地獄

衆合地獄は殺生・盗み・邪淫の罪を犯した人間が落ちる地獄。無益な殺生を繰り返して肉を食べることや抵抗しない者の殺生で全く反省していない人間や窃盗で人を困らせたり、不倫・性的暴力を働いたりする邪淫を犯したものがここに落とされるわけです。

2.八大地獄の3番目にある地獄

衆合地獄と八大地獄の第3階層にある地獄で深さが比較的に浅い場所になるために最下層の阿鼻地獄よりも刑罰が軽いと言われています。この衆合という言葉は学研や研究社・三省堂などの国語の辞書で調べてみると「いくつものがぶつかり合うこと」「打ち合ったりするさま」という意味。これは衆合地獄で受ける「すり潰しの罰」という肉体的な痛みを伴うものに由来しているのです。

3.物理的・精神的な責め苦の地獄

この衆合地獄の恐ろしいことは、物理的な責め苦があるだけでなく精神的な責め苦も待ち構えているという点。八大地獄の3階層にあり比較的に軽い責め苦とは言うものの、その過酷さは第2階層地獄の黒縄地獄の10倍にも。比較的浅い地獄とは言っても侮ることはできないのです。

下に行くほど苦しみの大きくなる八大地獄

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先ほどから何度も「八大地獄」という言葉が出てきていますが、下の階層に行くほどその苦しみは苛烈さを極めていきます。一体どのような地獄が待ち構えているのでしょうか?

1.等活地獄:苦しみが永遠に繰り返される地獄

八大地獄第1階層は等活地獄。生きているうちに殺生を犯した人が行くところで、「獄卒」と言う地獄の地獄の番人(鬼)たちから鉄杖で突かれ殴られ骨を砕かれ刀で切き裂かれながら殺されていきます。これで終ればいいのですが、風が吹くと死んだ身体に蘇って同じ苦しみが永遠に繰り返されるのです。殺生は人を殺すだけでなくこの世に生きるもの全ての命を奪うことが対象となるので、よく覚えておきましょう。

2.黒縄地獄:切り刻まれる責め苦の地獄

第2階層の黒縄地獄は、殺生・盗みを犯した者が行くところ。熱された縄状の黒鉄を身体に巻かれて焼かれたり、刃物で切り刻まれる罪を味わうことになります。しかもこれらの拷問は終りなく繰り返されていくことも地獄ならではの特徴でしょう。全く刑期がないのです。

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