ライター/柚葉黎子(ゆずはれいこ)
呪いとは?
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あなたは「呪い」とはどのようなものか知っていますか?最近では「呪い代行」しますという広告も多く見かけるようになっています。実際に呪いを代行することはできるのか気になりますよね。ここでは呪いに見せかけた精神的なダメージと本物の呪いについて考えてみましょう。
精神的に追い詰める「呪い」
「呪い」と私たちが考えているものの中には、あなたの心理的な作用を利用したものがあります。霊的な超自然現象のようなものではない場合が多く、偽の呪いともいえるでしょう。
たとえばあなたに嫌がらせのような行為が頻発していたとします。もしあなたに「何らかの心当たり」がある場合「きっとあの人が自分のことを呪っているのだわ」と思いませんか?
これはあなたの「思い込み」がひとつの要因。この思い込みを利用してあなたを精神的に追い込んでいきます。あなたは精神的に大きなダメージを受け、「呪い」と感じてしまうというわけ。この場合の大きな特徴は、呪ったと思われる相手が特定できることですね。
霊的な要素がある呪い
もうひとつの呪いは、霊的な力を使って相手に良くない影響を起こす行為。この場合、呪われた相手は自分が呪われていることに気が付いていないことが多いといわれています。自分自身は気が付かずに呪われたことで不幸な出来事や災いが立て続けに起こってしまうといえるでしょう。
ほんとうの呪いとは、誰にも知られないということが重要。もし呪っていることが相手やほかの人にわかってしまったときは、呪いは失敗したことになります。さらに呪いをかけたことで因果応報といわれるように同等の対価が必要となるでしょう。
日本神話にみられる呪いの歴史
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日本における呪いは、日本神話の中にあるイザナミとイザナギの話に見ることができます。イザナミとイザナギとは夫婦でした。イザナミは、火の神を出産することでなくなってしまいます。イザナギはイザナミが戻ってこられるように黄泉の国まで迎えに行きますが、イザナミとの約束を破ってしまいイザナミの醜い姿を見てしまいました。怒ったイザナミはイザナギに呪いをかけました。これが日本での呪いの始まりといわれています。
その後、日本の中世には陰陽師などが活躍しました。ただ陰陽師は悪い呪いだけではなく、朝廷や天皇などを守るための呪術も行っていました。現代でも呪いを信じる人が多く存在しています。
呪いと祟りの違い
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呪いと祟りとの違いが分かりますか?一見同じように思える呪いと祟りですが、大きな違いがあります。ひとつは呪いにおいて呪う相手は決まっているが、祟りは天災や災害のように不特定多数が被害にあうこと。また祟りは、「神仏の怒り」や「死者の怨霊」といわれ、菅原道真の怨霊などがよく知られていますよね。菅原道真の怒りを鎮めるための神社が建立されたともいわれています。呪いは、人が自分の意志に基づいて相手に行う行為。ただ現代では、「呪い」と「祟り」の明確な区別はなされておらず、祟りの中に呪いも含まれるという解釈が一般的になってきたようですよ。
日本の呪いの3つの種類とは
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日本にはよく知られている3つの呪いがあるといわれています。ひとつは藁人形を釘で打ち付ける丑の刻参り、奈良時代ごろから行われていた陰陽師による呪い、太平洋戦争時にも行われたといわれている密教による呪いです。ここではこの3つの呪いについて解説しましょう。
種類1 丑の刻参り・藁人形を使った呪い
丑の刻参りという呪いは、呪いを題材にした映画でもよく登場する方法です。能の演目「鉄輪」の中に登場する呪いの方法。そのいでたちは白装束に五徳を逆さまにしてろうそくを3本たて藁人形には呪う相手の髪の毛や爪などを忍ばせています。まさに鬼女といえるものですよね。このいでたちで神社に誰にも見られることなく7日間丑の刻(午前2時から午前3時ごろ)に参り、藁人形の心臓や目のあたりに五寸釘を鉄槌で打ち込むとか。かなりハードな呪い方ですよね。呪った相手は7日目には亡くなるといわれていますが、自分自身にも不幸がやってくるそうですよ。