日本を象徴する言葉と聞いて真っ先に思い浮かぶのが「本音」と「建て前」。この本音と建前を使い分けることが、現代社会における暗黙のルール。心ではNoと言っているのに言葉ではYesと言って対応します。その歪みに最初は違和感を感じていたのに今はどうでしょう。それに慣れることが大人になるということなのでしょうか?

同じ環境なのに、幸せに生きている人と生き辛さを感じている人がいるのはなぜなのか。日常の多くの気付きの中から幸せに生きるヒントをみつけた筆者が解説していきます。

ライター/寺田朱希

静岡県在住、霊峰富士に見守られ穏やかに暮らす40才。 自身の死に直面したのちにスピリチュアルの世界に招かれ現在に至ります。 「見えないものを見るチカラ」あなたにもあると思いませんか?

生き辛さを感じる4つの原因

幸せになりたいと願う一方で「生きるって辛いな」と思いながら生きているのはあなただけではありません。

幸せに生きるという次のステップへ進むためには、まず自分がどうして生き辛いのかを知り、理解することから始めましょう

その1. 性格~胎児期からの記憶

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性格を形成するのは大きく分けると2つの要因があると言われ、遺伝などで生まれつき持っている気質と、育つ過程での経験によるもの。なかでも最も影響を与えると考えられているのが家庭環境です。

となれば、幼少期にはすでに形成されつつある個々の性格は、深層心理に刻まれたデータのようなもの。「性格はなかなか変えられない」と言われるのも納得です。

その2. 自己肯定感

筆者が克服できたうちのひとつに自己紹介があります。自分をどう表現して、相手に自分を知ってもらえばいいのかわからないのです。その点、外国人の自己紹介はまるで上等なセルフプロデュースのよう。自己肯定感の高さとそこからくる自信を感じずにはいられません。

先述のように日本は本音と建前の国であると同時に、自己肯定感が非常に低い国民性であるのはなぜなのか…それは謙虚と過小評価に関係があるのでは。辞典によれば、謙虚とは「ひかえめで素直なこと」で過小評価は「物事を実際よりも低く見積もったり評価したりすること」とあります。例えるなら部下に慕われる会社のトップは、謙虚であれど自己を過小評価することはありませんよね?それくらい意味が違うのです。

謙虚なつもりで自身を過小評価しているようでは、自己肯定感は低いまま。そればかりか行き過ぎた過小評価は、周りに不快感を与えることも。

 

その3. 異なる主観

「相手の立場になってものを考える」というのは人付き合いの基本。しかし、ありがた迷惑・大きなお世話なんて言葉はこの法則では矛盾しているように思えます。

「そんな人だと思わなかった」もそうですね。根底にあるのは「私がこう思うのだから、あなたもそうでしょ?」という価値観の押し付け。正当化された価値観は、自分の行為に値する見返りを無意識に求め、それが足りないと感じれば不満を募らせます。ここまでくると、この先のストーリーは2通り。既述のような言葉で相手を攻撃するか、「どうせ私なんて」と自己を過小評価しはじめるのです。

こんなループ、あなたにも経験ありませんか?

その4. ストレス

ストレスはほぼすべての人が感じるもの。けれどもストレスに頻繁に圧倒されるようでは問題です。

しかしストレスの大半の原因はあなた自身。逃げれば無力だと感じ、必死にそれをコントロールしようと試みます。心が常にざわざわし、やがてあふれる思考や感情への向き合い方がわからなくなるのです。この時、焦りや不安がさらなる不安を生み、距離を置いて全体を眺めることも忘れてしまいます。

また不安が転じて他人に対する怒りへ変化してしまうことも。そうなる前にざわつく思考や感情との付き合い方を変えなければなりません。

原因を生かして幸せに生きる5つのヒント

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生き辛さの原因がわかれば、あとはそれに対処していくだけです。難しいことではありません。そう思わないのだとしたら、難しくさせているのはあなた自身です。

その1. 認めて受け入れる

個々の性格に影響を与える要因は、どうしても変えることのできない私たちの過去にあります。思い出さないことはあっても、深層心理に深く刻み込まれ忘れることはないのです。では「性格を変えたい」と本気で願うとき、まず最初に何をしたらよいのか。

筆者が行ったのは「自分の嫌いな部分を認めて受け入れる」ことでした。何があったにせよ、自分の中での出来事にいずれは決着をつけねばなりません。「認めることなんでできない」「受け入れることなんて無理」と思うあなたは、それが「今」はその時ではないだけなんだということにも気付いてみて。

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