ライター/柚葉黎子(ゆずはれいこ)
- ギリシャ哲学に見る愛とは
- 愛に順番がある
- 哲学的愛1 エロス・本能的な愛
- 哲学的愛2 フィリア・お互いに愛を感じる友愛
- 哲学的愛3 ストルゲ・兄弟や夫婦などの家族愛
- 哲学的愛4 アガペ・すべてに愛を与える無償の愛
- スピリチュアル的な愛とは
- スピリチュアル的な愛とは自分が想うこと
- スピリチュアル的な愛とは自分自身の心を知ること
- 無償の愛の6つの特徴
- 特徴1 無償の愛は全てにおいて見返りを要求しない
- 特徴2 無償の愛とは頭で考えるのではなく心で感じるもの
- 特徴3 無償の愛とはすべての人が対象である
- 特徴4 無償の愛は自分自身の人生を豊かにするもの
- 特徴5 無償の愛は全てを受け入れ拒否しない
- 特徴6 無償の愛は相手を敬い幸福を願う心
- 真実な愛を求めるためには自分の心を見極めることが大切
この記事の目次
ギリシャ哲学に見る愛とは
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愛とは何かということはわたしたち人類の永遠のテーマともいえる問題。すでに愛について人類はギリシャ時代から考えていました。ここでは現代哲学の基礎を築いたともいえるギリシャ哲学が提唱する「愛」を解説しましょう。
愛に順番がある
ギリシャ哲学では「愛」をエロス、フィリア、ストルゲ、アガペの4つの種類に分類しています。この4つの愛には順番があり、最初がエロス、次にフィリア、つぎがストルゲ、最後がアガペの順で愛が変遷していくというわけ。最終的な愛であるアガペは博愛ともいわれる無条件の愛とされています。
哲学的愛1 エロス・本能的な愛
最初に感じる愛はエロス。エロスは、恋愛や本能的な愛情を指しており、性的なイメージが強い愛。エロスは、ギリシャ神話に登場する愛の女神であるアフロディーテの息子の名前です。エロスはおもに男女間の愛情を司る神として知られており、現代でもエロスという言葉は男女間の愛情にまつわる言葉としてよく知られているといえるでしょう。
哲学的愛2 フィリア・お互いに愛を感じる友愛
2番目の愛はフィリア。フィリアは、性的な愛情ではなく性別を超えた友愛といわれています。友情や忠誠心などを意味しており、相手を敬い大切に思う気持ちや信頼さらに相手のためにあえて厳しく接するといったこともフィリアに含まれるとか。
哲学的愛3 ストルゲ・兄弟や夫婦などの家族愛
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3番目の愛はストルゲ。家族愛ともいわれる愛で、親や兄弟姉妹などの血縁関係を中心とした愛のこと。本能的な愛情を意味し、人間の愛情の根幹をなすものともいえるでしょう。またストルゲは、エロスやフィリアのように生まれた後に自分自身の心で育む愛ではなく誕生と同時にあなたが持っている親子間や兄弟への愛といえるでしょう。
哲学的愛4 アガペ・すべてに愛を与える無償の愛
最後はアガペ。アガペはイエスキリストのようなすべての人々に対する無償の愛、博愛といわれています。もともとはストルゲのように血縁関係のある家族への無条件の愛といわれていました。その後、キリスト教の教えの拡大とともに家族だけではなくすべての人々に対する平等な愛といわれるようになったとのこと。アガペこそが真実の愛といわれています。のちにアガペは神の人間に対する愛といわれるようになりました。
スピリチュアル的な愛とは
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ギリシャ哲学で提唱されている愛とスピリチュアル的な愛の大きな違いは、愛を感じる場所が違うということ。ギリシャ哲学では脳で愛を感じますが、スピリチュアル的には心で感じるものが愛とされています。ここではスピリチュアル的な愛について解説しましょう。