ご利益1 五穀豊穣・もともと農業の神様だった

稲荷神社は五穀豊穣、豊作などのご利益があるとされています。稲荷神社は、本来農業の神様。稲荷という呼称も稲がなるということからつけられたという説があります。稲は大切な食糧だったため命の源ともいわれていました。

ご利益2 商売繁盛・五穀豊穣の神様だから商売も盛んにするといわれる

稲荷神社は商売繁盛のご利益があるとされています。もともとは農業の神様でしたが、多くの農作物が収穫されると潤うということから商売も繁盛すると考えられるようになったとか。また江戸時代の田沼昭次にあやかって仕事で成功する、つまりは商売がうまくいくと考えるようになったともいわれていますよ。

ご利益3 家内安全・キツネがネズミの被害から家を守ってくれるから

稲荷神社のご利益のひとつは家内安全。狐は稲荷神社の御祭神の使いといわれており家に住むネズミなどの小動物を退治してくれる大切な動物。害獣を退治してくれることで家を守ってくれると考えたのでしょう。江戸時代ころから稲荷神社は多岐にわたる願い事を聞いてくれる万能の神様といわれるようになっており、家内安全のほかにも合格祈願も行われているとか。

合格祈願は、多くの鳥居を通り抜けることでご本殿にたどり着くことができるから。「通る」すなわち「合格」と考えられたのでしょう。さまざまな受験や試験に合格するということも家内安全につながるといえますよね。

お稲荷さんに油揚げをお供えする理由といなり寿司のルーツ

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稲荷神社のお供え物といえば「油揚げ」。ではどうして油揚げが稲荷神社にお供えされるようになったのかあなたは知っていますか?ここでは油揚げが稲荷神社のお供え物となった理由いなり寿司のルーツを解説しましょう。

稲荷神社に油揚げをお供えする理由

稲荷神社のお供え物として古くは狐の大好物であるネズミの油揚げが一般的でした。日本に仏教が伝来し、仏教が一般庶民まで広がっていきました。仏教の教えでは殺生を厳しく禁じていました。そのため動物であるネズミの油揚げをお供えすることをやめるようになったとか。その代わりにお供えするようになったものが油揚げ。

油揚げの原材料は大豆ですよね。大豆は米が不作の時でも収穫することができ長期保存が可能、大豆には豊富な栄養素が含まれており畑の肉ともいわれていた、さらに貴重な食糧であったということから大豆を使った油揚げをお供えするようになったとか。ちなみに油で揚げたのは、油もカロリーが高かったからといわれています。

いなり寿司のルーツとは

いなり寿司は多くの人が大好きな食べ物ですよね。このいなり寿司のルーツもまた稲荷神社と狐に大きく関係しているといわれています。

いなり寿司には狐の好物といわれる油揚げが使用されていますよね。稲荷神社に狐の好物としてお供えする油揚げを使っている寿司だから「いなり寿司」と呼ばれるようになったという説があります。

また、稲荷神社にお供えする油揚げの中に米を詰めてお供えしたことからいなり寿司と呼ばれるようになったという説もあるとか。関東地方では米俵をイメージして俵型、関西では狐の耳をイメージした三角型が一般的とされています。

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