ドリームキャッチャーの歴史

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ドリームキャッチャーには長い歴史があります。ネイティブアメリカンのスピリチュアルグッズといわれるドリームキャッチャーの発祥スパイダーウーマンの伝説、ほかの地域に広まった理由さらにドリームキャッチャーの作り方を解説しましょう。

ドリームキャッチャーはネイティブアメリカンのオジブワ族が発祥

ドリームキャッチャーは、アメリカとカナダの国境近くにある五大湖のミシガン湖近郊に住んでいたオジブワ族の間で受け継がれていたスピリチュアルグッズ。いつから作られるようになったかはわかっていませんが、その起源はかなり古いといえるでしょう。

一般的には蜘蛛は気味の悪いものとして嫌われることが多い生き物ですが、オジブワ族にとって蜘蛛は特別なものだったといえるでしょう。

ドリームキャッチャーとスパイダーウーマンの伝説

オジブワ族の間にはスパイダーウーマンという神話があります。スパイダーウーマンは、神秘的な母性が強い女性。とくに小さな子どもや赤ちゃんの心の支えとして保護していました。

オジブワ族は、徐々に部族の人数が増え、アメリカの各地を移動するようになります。スパイダーウーマンは大きくなった部族をすべて保護することが困難と判断し、自分の分身としてドリームキャッチャーを作り人々に分け与えたとか。オジブワ族の母親や祖母は、自分の子供や孫を保護するためにドリームキャッチャーを作るようになったといわれています。赤ちゃんのゆりかごや子供が寝るところにドリームキャッチャーを飾り、子どもたちを守っていたということです。

物々交換によって広まったドリームキャッチャー

ドリームキャッチャーは本来オジブワ族独自の風習でした。アメリカでは1960年代から1970年代にかけてパン・インデアン運動が起こりました。パン・インデアン運動とは、それぞれの部族や地域の垣根を超えてインディアンとして伝統や文化などを維持するために連携しようという運動でした。この運動ではそれぞれの部族の風習や慣習に使われるものが盛んに物々交換されていました。オジブワ族独自の風習であったドリームキャッチャーも部族間の物々交換によってアメリカ全土に広まったといわれています。

ほかの部族によって独自に進化

オジブワ族以外にも広まったドリームキャッチャーは、それぞれの部族によって独自の進化を遂げていったようです。多くの場合はドリームキャッチャーで悪夢を捕まえるとされていますが、ラコダ族だけ良い夢を捕まえると伝えられているとか。どちらにしても良い夢を見るためのスピリチュアルグッズであることには変わりがないといえるでしょう。

ドリームキャッチャーは手作りすることができる

ドリームキャッチャーはオジブワ族の女性が作っているようにじつはとても簡単に手作りできることを知っていますか?基本的には輪・毛糸や刺しゅう糸などの紐状のもの・ビーズや天然石・羽根があれば簡単に作ることができます。

輪になった木材や金属に毛糸などを巻き付ける、刺しゅう糸などで輪に蜘蛛の巣状に糸を張る、輪に紐を結んで羽根をつけると完成。自分で作る場合は、材料や色などを自分流にアレンジすることができますよ。

安価に製作するのであれば100円ショップでもほとんどの材料をそろえることができます。ドリームキャッチャーでポイントとなる輪は、刺繍枠が使いやすいそうですよ。ただ輪に糸をうまく蜘蛛の巣状に張るにはコツが必要とのこと。星形のように輪に糸を張ると比較的簡単に作ることができるそうです。

日本で変化したドリームキャッチャーの意味

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日本でドリームキャッチャーが人気となったきっかけはドラマで使われていたこと。ドラマがとても人気となったためドラマの中に登場したドリームキャッチャーがとても話題となりました。このころから日本でもドリームキャッチャーを飾る人が増えていったといえるでしょう。ここでは日本におけるドリームキャッチャーの意味について考えてみましょう。

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