大アルカナ16番「塔」のおもな要素は二人の人物と雷、塔です。カードの名前は「塔」ですが、どちらかというと人物と雷の関係のほうが目立ちます。塔はその媒介役でしょうか。意味的には破壊・崩壊・衝撃・災難・事故・災害・悲劇・不運・失敗・不幸・転落・受難・限界・破綻・不安定…とどれを見ても良い意味ではありません。しかし塔の崩壊を免れる方法もあるでしょう。
この記事ではタロット占いをよく活用している筆者が、シチュエーション別に「塔」の意味を解説します。

ライター/あまらや

6歳から星占いを始める。長い趣味歴を経てプロを目指す筆者が楽しくお話します。

【塔】はどんな意味を持ったカード?

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二人の人物と雷の意図が何であるかによって塔のカードの意味が変わります。絵柄からはっきりわかることは二人が脆弱な塔を建てて暮らしていたところ、偶発的か意図的かは不明ですが雷に打たれて塔は崩壊し二人が転落したということです。

総合的な意味:限度を考える 

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災いによって二人の生活が壊れてしまったわけですが、その原因はどこにあったのでしょうか。カードの意味から考えて塔はプライドの象徴です。プライドを持つこと自体は良いのですが根拠が乏しい場合、雷のような一撃で塔が崩壊しかねません。したがって根拠を充実させるか、または高い塔を建てないという限度を考える必要がありそうです。

正位置:かなり危険な水域 

たとえ脆弱な塔でも衝撃が加わらなければ突然崩れることはないかもしれません。しかしこれだけの塔を建てるのに土台が腐蝕していては、雷が落ちなくても時間の問題だったかもしれません。また川の水が溢れそうになっているならば、そこから離れようとするのが自然な行動です。塔の住人の二人も避難するか補修工事をすると良いでしょう。

逆位置:危機一髪? 

逆位置の意味は塔が崩壊する前に避難したり補修工事をしたりすれば助かるということです。また余力があるならそっくり塔を建て替えることも良いですし、塔に住むことをやめるという方法もあります。それらは好みの問題ですが、背景にあるプライドの問題についても考えてみると役立ちそうです。

【塔】正位置の各解釈は?

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タロットカードの塔の意味は聖書に出てくるバベルの塔の話がもとになっているようですが、今では必ずしもその通りの解釈ではないと思います。しかしやはり過度に高みを目指すことでいろいろな不具合が発生することもあるでしょう。

正位置の<恋愛>の解釈:そこに危険が

実際にそのような人はあまりいないと思いますが、脆弱であっても塔で暮らしたいという価値観を持っていたりすると恋愛においても困難な状況が予想されます。たとえばお金がないけれど豪勢にしてしまい後で火の車になる、またはイメージは良いけれど内実は違う…など。

結婚であれば対外的な印象を良くすることが目的になったりします。復縁なら何のためにしたいのか考え直すと良いでしょう。相手の方の気持ちならもう完全に終わっているようです。出会いならアクシデントに注意してください。

正位置の<仕事>の解釈:そこに油断が

こちらもそのようなケースがどれくらいあるのか疑問ですが、無理に仕事の幅を広げたり難しい内容のことをしようとして失敗する可能性があります。自分では何となくできる気がするかもしれません。しかし塔のカードを引いたときは根拠のあるなしを確認すると良いでしょう

転職をお考えでしたらイメージだけでなく内実のともなっている仕事や就職先を選ぶことが大切です。また今はまだ転職をしないほうが無難な時期だと思われます。

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