ライター/柚葉黎子(ゆずはれいこ)
数字の8が縁起がいい3つの理由
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日本では8という数字は縁起がいいといわれていますよね。自分のラッキーナンバーは8という人も多いとか。ではどうして8という数字が縁起がいいといわれるようになったのでしょうか?ここでは数字の8が縁起がいいといわれるようになった3つの理由を解説しましょう。
理由1 漢字の八は末広がりだから
8はアラビア数字。アラビア数字が日本に紹介される以前は漢字の「八」を使っていました。あなたは「八」という漢字からどのようなイメージを持ちますか?古来より縁起がいいといわれる富士山や扇のように裾が広がっていますよね。そのため八は末広がりで永遠に良い運気が続くとされ、とても縁起がいいといわれるようになったとか。
また商売に携わっている場合は、裾が広がっているため徐々に来客数が多くなり、商売が繁盛するといわれ、屋号や電話番号、社用車のナンバープレートに数字の8を取り入れることもあるといわれています。
理由2 日本で縁起が良いといわれる聖数字のひとつだから
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あなたは聖数字という考え方を知っていますか?聖数字といわれるのは数字の最大値ということなのですが、少しわかりにくいですよね。私たちの生活に欠かすことができない数字。最初に数字の概念ができたのは「1」からといわれています。その次に「1と1を足して2」という概念ができました。しばらくは「2」という概念が最大値として続いたとか。その後3・4・5という数字の概念が作られていきますが、「8」を最大値とする考え方が日本では古くから長い間存在したといわれています。そのため8という数字には「大きい」「永遠」というイメージが持たれるようになったとか。そのため日本では8が聖数字といわれるようになったそうですよ。
理由3 アラビア数字の8を横にすると∞だから
アラビア数字の8が日本に持ち込まれ、この数字を横にすると∞に見えるという考え方が紹介されました。∞は日本の末広がりという考え方と共通するものがあり、永遠に続くというもの。そのため数字の8が縁起がいいといわれるようになったとか。
ただ、「古事記」や「日本書紀」には八重や八雲、三種の神器として八咫鏡・八十握剣、八坂瓊勾玉と記載されていますがいずれも八という字が入っていますよね。これは古くから日本でも8という数字が最大という意味を持っていたとも考えられるでしょう。
中国では8が最も縁起がいい数字といわれている
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中国で縁起が良く好まれるといわれる数字は8。中国人はとても8という数字が好きといわれています。日本でも8という数字が好んで使いたがる人が多くいますが、中国では物事を始めるときは8という数字を取り入れる慣習があるとか。事実北京オリンピックの開会式の日は2008年8月8日午後8時ですよね。ここでは中国人が8という数字を好む事情を解説しましょう。
中国では縁起がいい8を電話番号やナンバープレートに取り入れる
中国では自分の好きなナンバーを車につけることができるため、8という数字が入ったナンバープレートはとくに人気があるとか。また8のゾロ目のナンバープレートは高額で取引されることもあるそうですよ。
また電話番号も8の数字が入っていると縁起がいいといわれています。そのため新しく起業するときは8が入った電話番号を好むとか。8のゾロ目の電話番号はかなりの高額になるとか。中国の人は本当に8という数字が好きといえるでしょう。
広東語で8と発の発音が似ているから
中国では「8」と「発」の意味が似ているという言葉遊び的な縁起を担ぐ習慣から8はとても縁起がいいといわれています。中国語で「8」は[ba1]、「発」は[fa1]と発音されますよね。一般的にはふたつの発音はあまり似ていないように思えますが、じつは広東語ではとてもよく似た発音になるのだとか。広東語での発音が中国全域に広まり、8という数字が縁起がいいといわれるようになった由縁ともいわれているようですね。ちなみに「発」という漢字には、拡大・発展・金儲けができる・富に恵まれるという意味を持っているといわれています。お金が大好きな中国人にとっては8という数字はとても縁起がいいといえるでしょう。