グリーフケア3・遺品を整理する
グリーフケアのひとつに遺品整理があります。大切な人の遺品を整理することは生前の故人を思い出しながら行うもの。実際には故人のことを思い出してしまい辛いものとなってしまう可能性もあります。遺品を整理することで故人に対する悲しみなどの気持ちを整理することは大切ですが、遺族にとってはかなりつらい作業となりますよね。とくに形見分けになるとひとつひとつに大切な思いが込められているようでなかなか進まないもの。遺品整理は遺族の心の整理をするためのひとつのプロセスともいえるでしょう。遺品整理は時間が許すのであれば「あの人の遺品を整理しよう」と思ったときがベストタイミングといえますね。ただ、実際には遺品を早く処分してしまう必要があることがあります。その場合は遺品整理の専門御者を依頼することもひとつの方法かもしれませんね。
グリーフケア4・遺品整理に関する実体験
賃貸物件などの場合は部屋の返却日が決まっている場合もありますよね。この場合はできるだけ早く遺品整理をしなければなりません。最近では遺品整理を行ってくれる業者もいます。できれば終活のひとつとして遺品整理に関して本人と話し合っておくことも大切かもしれません。
実際、筆者の母が心臓発作で急逝したとき、以前から母との間に遺品整理に関する話をしていたためスムーズに行うことができました。母は生前に自分の遺品をすべて処分するための業者の手配をしていました。また、遺品をどのように処分するかを筆者に伝えていてくれました。本人の意思を聞いておくことはとても大切なことではないでしょうか?遺品に対する遺族の思いはありますが、「本人が望むことをやってあげる」ということで遺品整理のときの悲しみが少し軽減されるような気がしました。実際、母が残した遺品の中から自分が欲しいものだけを残しました。
グリーフケアを行うときに大切なこと
グリーフケアは専門家だけではなく誰でも行うことができるもの。グリーフケアで大切なことはそっと寄り添うこと。悲しみにくれる相手に対して「頑張って」「大丈夫だよ」「元気だしてね」などの励ます言葉などはかえって相手が「早く元気にならなければ」などのプレッシャーに感じてしまうこともあります。遺族にかける言葉が見つからないときはそっと近くに寄り添い、話を聞いてあげるだけで十分といえるでしょう。
大切なのは遺族の人が自分の気持ちを率直に吐露できるような環境を作ってあげること。大切な人を失くした後に悲しむ様子もなく明るく振る舞っている人もいるでしょう。周囲の人に心配をかけないようにと頑張っている人です。無理して頑張っている人が近くにいる場合はとくに心の中を吐露できるようなチャンスや場所を作ってあげることが重要だといえるでしょう。
死別の苦しみからの回復は自分のペースで行うことが大切
大切な人が永遠にいなくなってしまうということは果てしない悲しみと喪失感をもたらしてしまいます。その悲しみを乗り越えるために必要な時間はそれぞれの人によって違うといえるでしょう。中には数年かかってしまう人も。大切な人との死別の苦しみを癒してくれるのは「時間」だけかもしれません。ただ周囲の人がそっと暖かく見守ってあげることはとても大切なことともいえます。悲しみを乗り越えるまで時間がかかってしまうかもしれませんが、自分のペースでゆっくりと心を癒していくことが大切ですね。