1.忌日法要・年忌法要
1つは忌日法要・年忌法要。これらの法要は故人が亡くなった日を1日目として日数を数えていき、節目となる年・日に合わせて行う法要のことを指しています。昔は初七日から始まり四十九日になるまで七日ごとに法要が行われていました。しかし、昨今では忙しい現代社会にあって、大きな節目をベースにして法要が行われているのです。
忌日法要であれば、初七日や四十九日をお寺にお願いして、それ以外の節目の法要は自宅にある仏壇や祭壇でお供物をして法要を営みます。年忌法要で代表的なものは、一回忌・三回忌・十三回忌の大きな法要をお願いし、三十三回忌で永代供養するということが行われていることが大半でしょう。
現代の生活においては仕事の都合や親戚の環境も考慮して、できる範囲で年忌法要や忌日法要の供養を行うようにしてはいかがでしょうか?
2.自宅でお経をあげる
2つ目は自宅でお経をあげるというやり方。特にお坊さんに自宅まで足を運んでもらい、仏壇にお経をあげてもらう方法がポピュラーでしょう。
日頃から自分でお経をあげることも大変いいことですが、お盆やお彼岸などの時にお坊さんにお経をあげてもらうことで、遺族の気持ちを軽くすることも大きな目的でもあるのです。
特にお坊さんの説法を聴いて考えを深めるのも功徳に。
3.卒塔婆を置く
3つ目は卒塔婆(そとうば)を置くというもの。卒塔婆は供養を目的として立てられるもので、本来は仏様の遺骨を収めた塔という意味がありました。そのため卒塔婆を立てることで功徳を積み供養になると考えられてきたのです。
尚、仏教の中でも浄土真宗は卒塔婆による供養の習慣がないため、宗派を確認する必要があります。
筆者の先祖供養:離れた場所から祈ること
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スピリチュアルの世界に身を置く筆者も先祖供養については、深い気持ちで先祖に感謝することが大切だと思っています。
しかし、私の実家は九州であり、中々お墓参りをしたり、お盆やお彼岸の時に法要をすることが中々できません。そのようなために今住んでいる離れた場所からでも、いつも手を合わせて祈る気持ちを忘れないようにしています。筆者の子供達はこれから先祖を敬う気持ちがあっても、古来から受け継がれてきた先祖供養の習慣まで引き継ぐことはできないかもしれません。
特に私のように地方から都会に就職してきた人たちは、何れ先祖供養のあり方も大きく変化していくように思われるのです。その時最も大切なことは先祖に対する感謝の気持ちを忘れないということかもしれません。
先祖供養を通して感謝の気持ちを表そう
今回は先祖供養について解説してきました。ライフスタイルが多様化して大きく変わってきた現代社会での生活の中では、昔のような先祖供養のあり方を維持することは難しいかもしれません。しかも、先祖に対する敬いの気持ちさえ薄れつつあります。
しかし、私達はそのやり方が変わるにしても先祖に対する感謝の気持ちを忘れないようにしなくてはなりません。