亀を見た時、皆様はどんな印象を持たれるでしょうか?ゆっくりと歩く亀はスピリチュアル的に見ても深い意味を持つ生き物。古くは日本書紀や古事記でも登場してきます。
そこで今回の記事では、亀が持つ意味について、スピリチュアリストの筆者が解説していくことにいたしましょう。

ライター/myuza

九州出身、神奈川在住の男性です。 20年以上、スピリチュアル分野に関心を持ち、多くのスピリチュアリストの方々と交流をして、精神世界探訪をしております。 つたない経験ですが、人生に悩まれている方々の参考になるような情報をご提供させていただきたいと思っています。

亀が持つスピリチュアルな意味とは?

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亀が示すスピリチュアル的な意味を調べてみると、縁起の良いことをもたらしてくれる生き物であり、神様のご加護を与えてくれる尊い存在なのです。

亀をペットとして飼う人も多く、子供の頃に聞いた昔話の浦島太郎の話にも登場しています。私たちにとっては身近な存在でもあり、長寿・金運をもたらす象徴として崇められてきたのです。古くから神様の遣いと信じられてきた亀は、日本でも亀岡八幡宮などで亀が祀られています。

1.亀は不老長寿の象徴

亀は不老不死・不老長寿の象徴とされてきました。皆様の中にも「鶴は千年・亀は万年」という言葉を耳にしたことがある人がいらっしゃることと思いますが、この言葉からも分かるように亀は長寿の象徴として知られています。

中国では不老長寿の仙人が蓮莱山(ほうらいさん)で暮らしていたとされているのですが、仙人の使いであるのが亀だったという話があるほど。不老長寿の仙人の使いであることを考えても、亀もまた長寿であると考えられてきたわけですね。しかも、不老長寿の仙人が暮らす蓬莱山を背負っていたのが、巨大な霊亀だった点も興味深い話ではないでしょうか?

2.金運をもたらすゼニガメ

亀は金運をもたらす存在でもあります。亀の中にゼニガメという種類がいますが、クサガメやニホンイシガメの子供のこと。何故、この子亀がゼニガメと言われるようになったのかと言えば、亀が背負う甲羅の形・大きさがちょうど天保通宝の百文銭に似ていだけでなく、甲羅の模様も新寛永通宝銭に似ているためなのです。

この通貨は小判の原型でもあり亀の甲羅が似ていることから、お金(銭)をイメージさせることから、ゼニガメと呼ばれるようになりました。

この他にも、お金を保管しておく瓶(=カメ)からも金運を上昇させる象徴となったのかもしれません。

世界に見る亀のスピリチュアル的な解釈

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亀は世界でも、スピリチュアルな観点でいろいろな解釈があります。具体的にはどのような意味があるのかを見ていきましょう。

1.日本:水の神の使い

日本では亀は水の神の使いとして崇められています。神社の神域には池がありますが、亀や鯉を放しているところが多くはないでしょうか?亀は水辺に住む動物であることからも、このように見られてきたのです。

元々は水の神を祀っている神社に亀が放たれていたのですが、池に放たれている鯉が天候を司る龍神の化身と考えられていました。水の神が移動する際に、急流では鯉、緩やかな流れのところでは亀に乗っていたという伝説が残っています。このことから水の神の使いに繋がっていったのかもしれません。

2.ハワイ:海の神様

ハワイでの亀のスピリチュアル的な意味を見ると、ホヌと呼ばれているウミガメのことを海の守り神として崇められています。海の守り神であるホヌは神様の使いであり幸運をもたらすと信じられてきました。海の守り神と呼ばれるようになったきっかけは、昔海辺で遊ぶ子供たちがサメに襲われたことがよく発生していたことが挙げられます。子供たちを助けるためにカメが子供の姿になり身代わりとなったという話。

しかし、これは伝説の中での話だと思われるものの、実際には子供だけでなくサーファーもサメから守ったという逸話が残っているほど。彼らサーファーからも亀は海の守り神として信じられています。

3.中国:仙人の使い

前章でも少し触れましたが、中国では亀は仙人の使いとされてきました。不老長寿とされる仙人の使いが亀だったのですが、不老長寿の仙人の使いであるためにおのずから亀も長寿という考え方に繋がっていったのですね。

仙人が住んでいるとされている蓬莱山は伝説上の神山であり、巨大な霊亀の上に乗っている山とされてきました。亀が1000年以上も生きる強い霊力を身につけて大きくなったのが、霊亀になると考えられていたのです。

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