前世があるとはどういうこと?

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ここであらためて前世があるとはどういうことなのかを考えてみましょう。人はさまざまな目的を持ってこの世の生を受けて生まれてきます。その後、死ぬと肉体が滅び魂が抜け出して霊界へ戻り、再び現世に生まれ出るという生まれ変わりを繰り返していくとされているのですが、これは魂が進化するために必要なサイクルであり、前世の記憶があるということは生まれ変わりの法則が実在している証拠になるのではないでしょうか。

昇天した時に過去の記憶も蘇る

死を迎え霊界に昇っていった時に過去世の記憶が蘇ると言われています。何度も生まれ変わりを繰り返してきた記憶は、魂の中にしっかりと刻み込まれて霊界に戻った時に数々の前世の記憶を思い出すのでしょう。そして、再び今世に生まれてきた時にその記憶は封印されて魂を進化させるために一時的に失われているということになるのです。

輪廻転生の意味

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生まれ変わりの法則は、別名・輪廻転生と呼ばれていますが、魂の生まれ変わりを意味しています。「輪廻」と「転生」から構成されているのですが、これらの言葉はどのよな意味を持っているのでしょうか?

1.輪廻とは?

輪廻は人や全ての生き物が亡くなった時に何度も生まれ変わる教え。命を持つ全ての生命が無限に転生を繰り返していく光景を車輪の軌跡に喩えたことが由来となっているのです。

2.転生とは?

人間が死を迎えた後、肉体は滅んで土に返っていきますが、魂は再び別の肉体に宿って新しい人生を迎えることを始めていきます。このことを転生と言うのですが、まさに「生まれ変わり」そのものを指す言葉として解釈することができるのです。

3.六道輪廻の考え方

「輪廻」「転生」ともに命の生まれ変わりを意味する言葉ですが、輪廻には「繰り返す」という意味合いがあり、転生には「繰り返しではない」という意味があります。これら2つの言葉を組み合わせて「輪廻転生=生まれ変わり」をして使われているわけですが、仏教世界における「六道(りくどう)」という6つの世界を生まれ変わりながら永遠に行き来することで理解することもできるかもしれません。

六道とは、天上・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄の6つの世界を指しており、魂が生まれ変わる行き場所が6箇所あるという考え方。このような魂の繰り返しの行きつく先は、涅槃の境地、すなわち生まれ変わりの法則から卒業した世界が待っているのですが、その境地に至った魂はごく限られているとされています。

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