人間が死んだ後、その意識はどうなるのでしょうか?肉体が滅びてしまったらすぐにすべての意識がなくなるのか気になるところです。その答えはやはり死んでみないと分からないということでしょうか?ここでは死後の意識はどうなるのかということを死後の世界のスピリチュアルな考え方と最新の科学的研究の2つの成果についてスピリチュアルな世界に詳しい筆者が解説しましょう。

ライター/柚葉黎子(ゆずはれいこ)

死後の意識はどうなるのか

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人間が死んでしまうと肉体は滅びてしまいますよね。死後の世界がはっきりとわからないことはおのずと私たちに「死」というものに対する恐怖が芽生えてしまうといえるでしょう。その恐怖を払しょくすることはとても困難ともいえますよね。ここでは一般的な死後の意識についての考え方を解説しましょう。

意識がなくなり「無」となる考え方

当初、肉体がなくなってしまった後はその意識はすべてなくなり「無」となるといわれていました。意識には私たちが生まれてから死ぬまでの経験や考え方、家族や友人などの思い出などのすべてが詰まっています。科学的には意識は脳の働きのひとつといわれていますよね。そのため死によって脳に血液が循環しなくなることで意識の中に蓄えられたすべては失われてしまうということは理論的には理解することはできるといえるでしょう。ただ、すべての意識が瞬時になくなってしまうということは納得いかない点もあることは確かともいえるでしょう。

意識だけが残るという考え方

スピリチュアルな世界では意識、すなわち魂は死後も生き続けるといわれています。確かに現世での思い出や考え方などは次に生まれ変わるときにはすべて失われてしまいますが、魂の奥底にはさまざまなものが忘れることなく蓄えられているということ。この考え方では脳の働きと意識というものを分離して考えるということになります。脳は物質的なものですが意識は物質だけでは解明することができないものというわけ。実際東大の救急医療に携わる医師の方も意識は残るという考え方の方がしっくりすると話しています。そう考えることは残された人々にとっても決して不幸なことではないということ。実際に死の現場に携わる医師の方の本音だと思います。

死後の世界とは

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意識が無になるという考え方では死後の世界は何も存在しないということになりますよね。すべてが無に帰してしまうのであればやはり「死」ということには恐怖を覚えてしまうことでしょう。また、仏教の開祖といわれるお釈迦様は死後の世界については言及していないともいわれています。ただ日本においては死後の世界があると信じられているといえるでしょう。そのひとつが浄土真宗における極楽浄土の存在。日本で最も信者が多いといわれる浄土真宗では、人は亡くなるとすぐに極楽浄土に向かうとされています。

死後の世界は「あの世」ともいわれ魂が住むところ。魂はすなわち「意識」ですから意識は永遠に生き続けると考えられています。輪廻転生の考え方によると魂は次に生まれ変わるまであの世で過ごすといわれていますよ。生まれ変わると前世の記憶としての意識は失われますが、魂の奥深くに前世の意識は残っているとされています。

最新の2つの科学的な研究成果がある

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医療が進歩していく中で「死」に対する科学的な研究は進歩していきました。当初は死によって物質的に意識を司ると考えられていた脳が停止してしまうことで意識は当然なくなってしまうという考え方が一般的だったといえるでしょう。ただ医療技術の進歩に伴っていったん脳の機能や心臓が停止してしまった後でも蘇生する事例が増加してきたことで一旦生命活動が停止してしまうと意識もなくなってしまうという考え方では説明できない事例が報告されるようになってきました。最近では脳科学的な立場や臨死体験の研究などから脳と意識は区別して考えるべきものではないかという見解を持つ科学者もいます。

蘇生医療の現場から見た死後の意識

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蘇生医療という見地から意識はどのように考えられているのでしょうか。蘇生医療という究極の現場で様々な研究を行ってきた研究者によると心肺が止まったあとでも意識は存在するという研究が発表されています。ここでは心肺が止まった後の意識について考えてみましょう。

心肺停止後でも意識は数時間残る

蘇生医療は20世紀に入ってから行われるようになった治療方法です。いったん心肺が停止した後でも適切な蘇生方法を行うことで生き返らせることができるということ。「心肺蘇生法(CPR)」という医療処置を行うことで蘇生されるタイムリミットは当初は数分といわれていましたが最近では30分以内とされています。このタイムリミットが長くなったことで心肺停止時における意識がどのような状態であるのかがわかってきたといえるでしょう。

多くの体験談からあるひとつのことが導き出されるといわれています。それは心肺停止状態となっても少なくとも数時間、意識は残っているということ。

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