裏拍手の起こり

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裏拍手の歴史を見ると、かなり時代を遡ります。古事記に登場するほど古来からある呪術であり、古事記の「国譲り」という章に見ることができるのです。ここでは裏拍手は「天の逆手(あまのさかて)」と呼ばれており、大国主命(おおくにぬしのみこと)の子孫である事代主命(ことしろぬしのみこと)が国を譲ることを迫られて、裏拍手で身を隠したという伝承になっています。この身を隠すことこそ、冥界へ行くことであり、死ぬことを意味するわけです。

1.裏拍手は呪術だった?

このように古くから存在していた裏拍手は死を招く呪術として使われてきたわけですが、その力は陰陽道にあったような陰の力も含まれているのかもしれません。その意味でも誰でもこの裏拍手は相手に呪いをかけることができる恐ろしい術と言ってもいいでしょう。

呪術と言えば、安倍晴明の陰陽道が有名ですが、これもまた術者の能力が高いからこそ、なせる技ですが、素人が裏拍手のように簡単にできる方法を軽い気持ちでやってしまうことは後に大きな不幸を招いてしまうことになるのではないでしょうか?

2.面白半分ではやってはいけない裏拍手

裏拍手は相手を称える拍手とは逆に、憎い相手に呪いをかける拍手。死者が死後の世界への手招きするという恐ろしい意味を持つ行為でもあるために、相手を祝う時にたとえ冗談でも裏拍手を絶対にやらないようにしてください。

前項の怪談でも触れたように芸能界やアーティストの中には裏拍手された人もいるのですが、裏拍手をすると相手が呪われたり死後の世界に招かれたりすることがあるかもしれません。もし、裏拍手で呪われた人に災難が見舞われた際に、下手をすると自分自身にも不吉なことが襲い掛かってくることも考えられます。

本来、邪気を祓う力が宿っていた拍手とは全く違った結果があなたに跳ね返ってくるとしたなら、あなたはどのような行動を取るべきでしょうか?

筆者の感想:呪術を使うことと同じ裏拍手をすると自分にも跳ね返ってくる

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裏拍手にまつわる怪談を見て行くと、直接的な呪いで不幸になった人が必ずしもいたとは言えないかもしれません。しかし、どの時代でも誰かに恨みを持って呪い祟るという話が残っています。それは人間の暗闇を指していることでもあり、決してやってはならないこと。

裏拍手をすることは呪術を使うことと同じ意味を指していることとご理解されているでしょうか?呪いをかけると、それは何れ自分に跳ね返ってくると言われてきました。ここでご紹介した裏拍手の怪談は都市伝説的な要素もあるかもしれませんが、軽い気持ちで絶対にやらないことを心に留めておいて欲しいのです。

裏拍手の意味と恐ろしさを理解して決してやらないようにしよう

ここまで裏拍手がどのようなものなのかをご紹介してきました。多くの人がお祝いや賛美を送るために行ってきた拍手とは全く逆の意味を示している裏拍手。

芸人が軽い気持ちで紹介していましたが、呪術である裏拍手が死人の手招きで黄泉の世界に引き寄せてしまうものなら、これほど恐ろしいことはないでしょう。神の意思で現世に生を受けた命を失ってしまうのです。

この裏拍手の意味の恐ろしさを理解して、決してやらないようにしましょう。

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