6.自由を楽しむ
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見た目は愛らしいウサギですが、意外と縄張り意識が強く好奇心旺盛で、自由気ままやりたいことをやる生き物。アメリカでは「創造を得意とする神」ともされています。
もしかしたらあなたもそんなウサギのように、「もっと自由奔放でいたい」という願望があるのかもしれません。あなたがのびのびと楽しそうにふるまうことが、実は案外周りから許されていることも。やりたいことができずにいる…など、囚われ、縛り付けていたのは以外にも自分だったと気づくかもしれません。
7.霊的世界への導き役
紀元前のヨーロッパでは、精霊が動物に宿るとされ、土を掘り穴に潜るウサギは大地の精霊が宿っているとされてきました。野生のウサギは、特に明け方と夕方に姿を見せることが多いため「精霊界に縁がある」と昔から伝えられてきたのです。不思議の国のアリスでもウサギはおとぎの国への案内役として描かれていますね。
日本の物語で言えば『古事記』に登場する「因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」があります。このお話では、大穴牟遲神(おおあなむぢのかみ=大国主神)に助けられた白兎が後に、大穴牟遲神は八上比賣(やがみひめ)と結婚することになると告げるのです。
また、アフリカや中国では「月からの使者」として、エジプトやケルトでは「あの世とこの世を結ぶ霊的な力宿っている生き物」とされています。そのようなことから、ウサギは異界へ導く案内役を持つと言えるでしょう。
8.復活の象徴
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イースターでは復活祭の卵を運んでくる役目をもつウサギ。キリスト復活のお祝いとして、生命誕生の象徴である卵と多産のウサギの組み合わせは最強ですね。また中国では、古くから「月のうさぎは長寿のシンボル」とされてきました。欠けては満ちる月の様相とウサギを重ねていたのかもしれません。
9.真の自己犠牲を知る
ブッダの説話の一つにウサギの話があります。
天の王(帝釈天)が老人に姿を変えキツネ、サル、ウサギに施しを求めましたが、ウサギにはキツネやサルのように魚や木の実を採って来ることができませんでした。「何も与えられるものがない」と自分の無力を嘆いたウサギは、自ら火に飛び込み体を焼き、食として捧げようとします。ところが火は涼しく、その老人が帝釈天であったことを知るのです。ウサギの慈悲に感銘を受けた帝釈天は、ウサギを月に上げ、月の中で永遠に生きられるようにしました。そのため月の影がウサギのように見えると云われています。本当の自己犠牲とは何かを、献身的なウサギの説話から教わりますね。
ウサギの在り方から学ぼう!
西洋問わず人気者のウサギは、力が弱く相手を傷つけるすべを持たず、身を守るには逃げることしかありません。そんな生き物を神様はどんな意図でおつくりになったのでしょう。
自分の未熟さと向き合うこと、相手と戦わず、身に起こることはすべて受け入れること。そういったことを私たちに気づかせるためなのかもしれません。そんなウサギのあり方を通して、お互い傷つけることが無く、安心して生存できる世界を目指すようにと、象徴しているのがウサギなのかもしれませんね。