トイレの神様とは

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【トイレの神様】という歌はご存じですか?「トイレには女神さまがいる」という歌なのですが、トイレには女神さまが二人いらっしゃいます。それとは別にトイレを守る神様もいらっしゃるのです。ここではトイレにおられるという神様と女神さまのことを詳しくお話しします。

1.水波能売神(みずはのめのかみ)

水波能売神はトイレの女神さまの一人です。母は伊弉冉命(いざなみのみこと)で母の尿から誕生したと言われています。 その名前は「水が走る」「水が這う」という意味があり、川の神や井戸の神と祀られているのです。誕生した経緯はちょっと意外ですが、母神の排泄物から生まれた神様は多くおられます。

尿は昔、化学肥料がない時代から肥料として使われていました。人間の糞尿には多くの栄養が残っている為、汲み取り式のトイレの時代はわざわざ糞便を畑の土に混ぜて、作物を育てるのに適した土を作っていたぐらいです。昔は排泄物も無駄なく使われていたのですね。

その為、尿から生まれた水波能売神は農耕の神とも呼ばれています。そして水を司る神様としてだけではなく安産や子宝の神様としてトイレに宿っているのです

2.埴山姫神(はにやまひめのかみ)

埴山姫神はトイレを守るもう一人の女神さまです。水波能売神は水の神ですが埴山姫神は土の神と言われ母神の伊弉冉命がこの二人の女神さまを同時に産み落としました。埴山姫神は母神の糞から生まれたと言われており、この女神様もまた農耕の神として崇められているのです。

そして埴山姫神も子宝・安産の女神さまとしてご利益があるので、この二人の女神さまを(誕生の経緯から)トイレの女神さまとして大切に祀られています。

3.烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)

烏枢沙摩明王は五大明王の一尊で炎の世界に住んでいます。烏枢沙摩明王の聖なる炎はあらゆる不浄・煩悩・欲望を焼き尽くすと言われており、人々を救い目覚めさせるありがたい神様です。何故、トイレの神様と言われるようになったのか、それは昔、トイレは怨霊や悪霊の【あの世とこの世の通り道】だと考えられており、烏枢沙摩明王の聖なる炎に守ってもらいたいと考えたのではないかと言われています。

また昔のトイレは今と違い汲み取り式だった為、伝染病などの病が流行する原因の一つとしてトイレを清める為に烏枢沙摩明王の力を欲したのでしょう。

トイレ掃除で神様を味方に

トイレ掃除は、運気アップだけでなく心にも良い変化が期待できる、まさに一石二鳥以上の効果があるのです。【トイレの神様】の歌でトイレにも神様がいること、トイレ掃除の重要性は認知されていますが、どんな神様がいるのかはあまり知られていないように思います。

やみくもに掃除するのではなく、また邪まな気持ちを捨てて純粋に「トイレを綺麗にすると気持ちいい!」「使う人がリラックスできる場所にしたい!」「トイレの神様が居心地のいい空間を作りたい!」という気持ちから掃除が出来れば本当の幸運が舞い込んできますよ。

パワースポット巡りもいいですがまずは身近に神様がいらっしゃると想像し、快適な空間を提供できるようにトイレ掃除をしてみてはいかがでしょうか?

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